2008年6月30日月曜日

農学栄えて農業滅びる。

このセリフを初めて聞いたのはいつだっただろうか。

大学に入ってからだったように思える。


最近、ビジネスチャンスはないかと
アンテナを張っていると感じることがある。

「農学栄えて農業滅びてるな」、と。


農学に関する研究は非常に進んでいると言っていいだろう。

バイオサイエンスなんかは特に。

農業のIT化もかなり進んできている。
リモートセンシングやらロボットトラクタやら。


これが他の産業だったら
どれだけ可能性を秘めた技術として存在するのだろう
と最近よく思う。

このような最新の技術を農業の現場で使う人がいない。
ビジネスに昇華させる人がいない。

これが今の農業の衰退を招き、
農学のみが栄える結果を招いたように思える。



技術を利用したビジネスを創造することによって
農業は大きく発達する可能性を秘めている。

せっかく技術が沢山あるのだからビジネスに利用しない手はない。

そんな風に感じている。

2008年6月18日水曜日

穀物高騰と日本の稲作。

ここ半年の穀物価格の高騰はすんごいね。
カップ麺の価格の推移を見ていると変化がよく分かる。

以前なら100円、安いときなら88円で買えた
カップヌードルなんかも
今は安くて128円といったところ。

まぁ、最近落ち着いてきた気配もあるが。


ただ、以前と比べて
穀物価格が高止まりするのは間違いないだろう。

理由は以下の3つ。
・ BRICsの台頭による穀物需要の拡大
・ バイオエタノール需要
・ 干ばつによる供給量の縮小

バイオエタノール需要は現在、
批判が起こっているので縮小していくだろうが、
BRICsの台頭と干ばつによる影響は今後も続くと考えられる。


で、穀物高騰が日本農業に思わぬ恩恵をもたらしている。

コメの注目だ。

パン・麺類の値上がりに伴ってコメに回帰しているらしい。

確かに自分自身もコメを食べる回数が
若干増えた気もする。


で、コメに回帰したということは
まぁいいことではあるのだが一つ懸念すべきことがある。

小規模稲作農家を温存しておいていいのか。

ということである。


別に小さいこと自体は問題ではないが、
保護農政下で大切に守られてきたコメ農家が
「だからコメは守れっていったろ。俺達を守れ」
なんて言うようにならないかが心配。


農家サイドはここで「保護せよ」と言ってはならない。

この機会をチャンスと捉えて
今のコメに消費者の目が向いているうちに
もっと消費者を惹き付けるような経営努力をしないといかん。

小売業者と組んで
プライベートブラントとしてコメを作るもよし、
法人化してコメ作りたいやりたいヤツが
コメをやれるシステムに取り組むもよし。

これは稲作以外の農家にも言えることだが。


このチャンスを利用してただ生きながらえるのか。
それとも一歩前に進むのか。

しかと考える必要がある。