2008年7月26日土曜日

食料自給率の話。part.3

さて、今回は前回に引き続き、WTO交渉がらみの話。


ちょうどいま、
WTO交渉(ドーハラウンド)が行われているため、
新聞を読んでいると何かと記事を目にする。

で、こやつはなかなかやっかい。


なんで農業ばっかり悪者にされないといけないんだ!
そう思う農業者も多いと思う。

さて、この問題が抱える問題を紐解いてみよう。


まず、WTO交渉とは何ぞやという話。

WTOというのはご存知の通り
世界貿易機関(World Trade Organization)の略。

WTOは簡単に言うと貿易自由化を促進するための国際機関。


で、このWTO交渉ってのは
要するに貿易自由化のために関税を撤廃したりしましょ
っていう交渉だ。

一見、関税が撤廃されるといいことづくめにも見える。

だって海外のものが安く日本に入ってくるし、
日本のものも海外で安く売ることができる。


しかし、だ。

そのいいことに見える点がやっかいで、
特にWTO農業交渉と言われている農産物貿易に関する交渉が
大いにもめている。

理由は複雑すぎて俺も整理しきれない。


ただ、分かっているのは
日米の問題として、
輸出補助金(アメリカ)と高関税(日本)という農業保護があること。

国内的な問題としては
攻めの鉱工業品と守りの農産物といったトレードオフを
日本が持っているということ。


恐らくこの交渉は日本が妥協させられて
農産物の関税を引き下げるか押し切って決裂になるか。

しかしここで強いことを言うと
鉱工業品の輸出促進のために他国に関税引き下げを迫れない。

だから日本は難しい立場にある。

また、農業が経済界からの批判にあってしまうのもそのため。


ちなみに日本のコメ、関税率は800%近い。
小麦でも250%近かったような。


そしてこの関税引き下げに応じると
ただでさえ低い自給率が更に低くなってしまうのでは?
という懸念がある。


この話の続きはまた今度。

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